センター長あいさつ

センター長あいさつ

長崎純心大学医療・福祉連携センターは、長崎大学医学部と連携して文部科学省の「未来医療研究人材養成拠点形成事業」を実施するため平成25年10月に設立されました。本センターでは、住み慣れた地域で尊厳を保持し、自分らしい生活を継続することができるように、高齢者をはじめとする地域住民の保健医療の向上と福祉の増進を包括的に支援する「地域包括ケア」体制の推進に関する理論的かつ実証的な調査研究を行っています。

このような研究を進めていく背景には、諸外国に類を見ないわが国の少子高齢化の進行があります。特に、団塊の世代(約800万人)が75歳以上となる2025年を目途に、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が目指されており、第186回通常国会においては、医療法、介護保険法等の関係法律について所要の整備等を行うために「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が採決されました。これを受けて、医療と介護サービスとを一体的に供給する地域包括ケアシステムが急速に整備される状況にあります。また、地域包括ケアシステムの構築にあたっては、行政分野、医療分野、福祉分野といった、いわゆる専門職間の連携にとどまることなく、地域住民との有機的な連携システムを確立する必要があります。そして、このためには、多様な地域特性を踏まえて地域住民が有する医療・福祉ニーズを的確に把握し、適切に対応することができる地域包括ケアを担う人材を養成・確保することが急務となっております。

“知恵と奉仕"を建学の精神とする長崎純心大学の福祉教育には、60年近くの歴史があります。この間、長崎純心大学では、社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士、保育士などの国家資格を取得し、専門職倫理と福祉に関する専門知識と技術を有する実践力の高い優秀な福祉人材を養成してきました。そして、その多くが長崎県内をはじめ、九州圏内の福祉現場で活躍しております。

これらの実績を踏まえて本センターが構想する地域包括ケアシステムは、その対象を単に高齢者に限定するのではなく、生活の主体者である地域住民を中心に地域の福祉を創造するために、地域住民が生活と福祉の増進を図る主体者となり、年齢や障がいの有無に関わらず、様々な生きづらさを抱え、何らかの支援を必要とする人々を包摂する住民主体の支援システムとしての機能を具備したものです。

このため、本センターでは、調査研究を通して得られた学術的な知見を広く長崎の地に還元する事を通して、地域住民による主体的な支え合いと相まって、誰もが必要な時に適切な医療や介護・福祉サービスを利用しつつ、安心して住み慣れた地域で生活を継続することができる地域包括ケアシステムの構築と発展に寄与していかなければならないと考えております。

長崎純心大学医療・福祉連携センター
センター長 潮谷 有二