2024.07.17福祉・心理学科

第4回 精神保健福祉士養成課程卒後研修会「ゆるーい事例検討」を実施しました(2024/7/6)

本研修会は、令和2年の精神保健福祉士養成課程カリキュラム改正の際に示された、資格取得後の継続教育及び連携推進に係る提言に基づき、職能団体である長崎県精神保健福祉士協会と連携し昨年度から開催しています。

第3回目となる今回の研修会には、卒業生9名、在学生2名、長崎県精神保健福祉士協会から3名の、計14名の方が参加されました。

前々回好評だった、「何でも気軽に話し合い、関係づくりをする場」を目的として、今回は「ゆるーい事例検討」として、「困っていること」をテーマに、3つの班に分かれ、メンバーを入れ替えるワールドカフェの手法を用いてグループディスカッションを実施しました。

「困っていること」の共通項として、「ソーシャルワーカーとしての専門性を保ちながら多職種と協働・協力することの難しさ」、「クライエント主体の難しさ」「家族調整の難しさ」が挙げられました。具体的な解決方法としては、「他の専門職のことを知ろうとする姿勢が自分たちにも必要なこと」、「専門性とは何かを考えるために、精神保健福祉士としての専門性をフィードバックする場を確保すること」等が挙げられました。

このような振り返りからも、専門職を送り出す養成校として今後もこのような研修会の場を提供していくことの必要性を改めて認識しました。

参加してくださった卒業生の皆様、実践現場から助言をいただいた精神保健福祉士協会の皆様、ありがとうございました。また、お待ちしています。

参加した学生の感想

今回も地域包括支援学科2年生2名も参加させていただき、多くの学びを得たようです。以下、参加した在学生の感想です。

  • 実際に精神保健福祉士として働く人の話から、仕事で困っていることや大変なことなどのリアルな声が聞ける貴重な機会でした。特に転院調整に時間がかかることや退院後の身寄りがない人の支援など治療以外のことでも大変なことが多い現状が印象に残りました。
    また、患者さんと関わるときに重たい内容の話をされることも多いため、感情移入しすぎて辛くならないように寄り添いつつも適切な線引きをすることが大切だと分かりました。
  • 精神保健福祉士養成課程卒後研修では、「困りごと」というテーマで現場の話を聞きました。
    初めは緊張しましたが、精神保健福祉の科目で習ったことや、ソーシャルワークでてくるバイステックの話などを聞き取ることが出来きました。難しい話だったらどうしようなど不安に思っていたので、当日参加して「気になることはある?」などの声掛けもして頂いて学生時代の実習の話や、現場でしか分からない経験など、教えて頂きました。
    その中でも、クライエントの身内など受け皿の話であったり、ACPの大切さや、多職種連携の際視点がぶれてしまうことや、医療職に圧倒されてしまうことなどがあることを知りました。医療のやり取りの中で感じる専門職の大切さなどを、今後の講義で学びたいと思います。

 

今回の研修会のイベント情報 > 第4回 精神保健福祉士養成課程卒後研修「ゆるーい事例検討」

  • 日時:2024年7月6日(土) 14:00~16:00
  • 場所:長崎純心大学 J棟5階 大会議室