2025.12.15言語文化情報学科

司書課程と学芸員課程の学生を対象とした特別講義(2025/11/18)

特別講義「古文書が語る地中海:『カテリーナの微笑』から読み解くレオナルド・ダ・ヴィンチの母の生涯」を開催しました

11月18日(火)の午後、司書課程および学芸員課程の学生を対象とした特別講義が開催されました。
講義タイトルは、「古文書が語る地中海:『カテリーナの微笑』から読み解くレオナルド・ダ・ヴィンチの母の生涯」です。

2024年にみすず書房から刊行された『カテリーナの微笑―レオナルド・ダ・ヴィンチの母―』の翻訳者である 日高健一郎先生(筑波大学名誉教授・工学博士)を講師としてお招きし、作品の舞台となる15世紀地中海世界の歴史的背景について、豊富な写真や史資料を用いてご講演いただきました。

講義では、多様な勢力が交錯した当時の地中海地域の姿や、歴史小説『カテリーナの微笑』が持つ学術的・文化的意義について丁寧な解説がなされました。

 

また、原著者である カルロ・ヴェッチェ(Carlo Vecce)教授 が、出張先のモロッコからオンラインで特別参加してくださり、貴重な資料を多数紹介していただきました。

ヴェッチェ教授はナポリ東洋大学のイタリア文学教授で、フィレンツェ国立古文書館でカフカス出身の奴隷カテリーナの解放証書を発見したことが、本作執筆の契機となりました。

日高先生とヴェッチェ教授はともに、貴重な資料の保存と後世に残していくことの重要性を語られました。

 

 

日高健一郎先生
筑波大学名誉教授、工学博士。専門は西洋建築史(ルネサンス建築史・ビザンティン建築史)、世界遺産学。

(記:浜口)