企画展示 世界のクリスマス展

【展示期間】 2020年11月27日(金)~ 2021年1月13日(水)

12月25日の降誕祭を迎えるにあたり、博物館では今年も世界各国のクリスマス飾りを展示する「世界のクリスマス展」を開催いたします。

クリスマスの物語

聖書によると、イエスは、聖母マリアの夫・聖ヨゼフの故郷であるベツレヘムの馬小屋で生まれました。そして、天使が羊飼いを、星が東方の三人の博士を導き、馬小屋には救い主の誕生を祝う人々が集まりました。この時、生まれたばかりの幼いイエスは飼葉桶に寝かされ、小屋にいた牛やロバなどの動物によってあたためられたといわれています。

今回の展示について

今回の展示では、世界16ヵ国のプレゼピオをはじめとするクリスマス飾り約50点に加え、クリスマスカードや切手なども展示しています。また、壁面には長崎出身の版画家・迫平陽子(せこひらようこ)氏の手になるクリスマス絵本『星の降る夜に』(日本語文・前田博司)の挿絵原画の一部を展示いたします。

アジア・アフリカ・ヨーロッパ・南米など、世界各地の特色あるクリスマス飾りが一堂に会する珍しい機会ですので、ぜひ学内のイルミネーションと併せてお楽しみください。

プレゼピオとは?

プレゼピオ(presepio・イタリア語で飼葉桶のこと)は、多くの教会や家庭に飾られる一般的なクリスマス飾りです。13世紀、アッシジの聖フランチェスコが聖書にあるイエス・キリスト誕生の場面を生きた動物などで再現したことが発祥とされ、その多くは聖家族、羊飼い、三博士、動物たちで構成されています。

今回展示しているプレゼピオは、陶製、木製、ガラス製、貝製など、材質や見た目も様々です。世界中の多様な国や地域の特産・特色が反映されたプレゼピオは、あらゆる土地に、その場所に根差した形で、キリスト教が定着していることを物語っています。

絵本『星の降る夜に』プレゼント企画

12月19日(土)までに来館された方の中から、抽選で10名様に絵本『星の降る夜に』をプレゼントいたします。館内に応募用紙を準備しておりますので、奮ってご応募ください。(抽選日12月21日(月)予定、結果の発表は発送をもって代えさせていただきます)

企画展示 塩月悠作品展

【展示期間】2020年10月12日(月)~11月20日(金)

こども教育保育学科講師・塩月 悠先生の個展を行っています。

造形担当の塩月先生の研究テーマは「ミクストメディア」。油彩などの絵画だけではなく、性質や素材の異なる複数の材料を使用した作品も制作されています。

塩月悠という本名での名義で作品を制作する際は、主に「時間」をテーマとしており、ひび割れやシミなどを意図的に取り入れたり、染めた紙を脱色したりすることで、積み重なった「時間」、空白ではない空白を表しています。その繊細で美しい作品群は、観賞する内に世界観に引き込まれます。

また、長崎に居を移してからはじめたという別名義・3/22(サンガツニジュウニニチ)としての活動では、作風が一変。カードサイズの板絵や、空き瓶や木片などといった廃材や古道具をベースにした作品を制作されています。幼児教育に携わったことや、ご自身にお子さんが生まれたことも、この活動に大きな影響を与えたといいます。

今回の展示では、両名義の特性を象徴する作品とともに、パティスリー純心が販売するクッキー缶のパッケージ原画や、表紙や挿画に作品が使用されている小説・詩集といった書籍等も併せて展示しています。

展示室のどこを見ても、多彩で自由な方法で独自の作品世界が表現されています。この機会にぜひご覧ください。

塩月先生コメント

私にとって絵を描くことは特別なことではなく、言語と同じくらい大切な表現です。言葉のように素早く伝達する手段ではありませんし、コミュニケーションの手段としても言葉には及びません。しかし、時に絵画は言葉以上の情報を見せることができるし、感動させる可能性を秘めています。「欠如にして過剰、寡黙にして雄弁、言葉以下でかつ言葉以上、この両義性にこそ絵画の最大の特徴と魅力がある」※という岡田温司氏の言葉に強く共感します。

※岡田温司「絵画の根源をめぐって」『芸術と脳―絵画と文学、時間と空間の脳科学―』、大阪大学出版会、2013年、178頁。

ヒビ、しみ、錆、傷といった、絵を仕上げるうえでノイズになり得るものを敢えて取り入れることで、鑑賞者に描かれている以外のモノ、コトにも意識を導いていくことができればと思っています。つまり、ノイズと描かれているもの(見えているもの)の響き合いや違和感によって、鑑賞者の内に新たなイメージ(見えないもの)が浮かび上がること。この、見えるものと見えないものの間に自分の表現を置きたいと考えています。わたしはそれを『些細な神話』と呼ぶことにしました。

私の作品や展示を通して少しでもこのことを感じ、楽しんでいただけたらと思います。

塩月先生略歴

塩月 悠(しおつき ゆう)

1982年、宮崎県生まれ。2006年佐賀大学大学院修了(教育学研究科教科教育専攻美術教育専修)。2013年より本学講師。

第61回二紀展奨励賞(2007年)、第12回九州二紀展九州二紀賞(最高賞・2010年)、第65回記念二紀展優賞(第二席・2011年)ほか受賞歴多数。2015年、二紀会準会員推挙。

2008年以降、東京・福岡・佐賀などで個展を多数開催しているほか、2014年頃から3/22名義での展示会も各地で行っている。


企画展示 被爆75年 純女学徒隊と原爆展

【展示期間】 2020年7月13日(月) ~ 8月29日(土)

今回の展示では、被爆資料や純女学徒隊、永井隆博士の関係品を中心に、長崎を代表する版画家・小﨑侃(こざき かん)氏、純心の卒業生である染織作家の故・明坂尚子氏の作品など約40点の資料を展示いたします。
戦争と平和について思いをめぐらし、平和について考えるきっかけとなれば幸いです。

長崎原爆の日

1945年8月9日午前11時2分、長崎に投下された原子爆弾はおよそ7万4千人もの犠牲者を出しました。

純心高等女学校(当時)では、この原爆によって生徒・教職員ら合わせて214名の尊い命が奪われました。純心女子学園が創立からちょうど10年を迎えた年のことでした。

校舎は焼け落ち、学校に残っていた江角ヤス校長やシスターたちも傷を負いましたが、その日、江角校長の命で松脂採集のため三ツ山に行っていたシスターたちが被爆を免れ、復興の力となりました。

長崎の人々の心に大きな傷を残したあの日から歳月は流れ、今年75年を迎えます。

「純女学徒隊」とは

戦中、国内の労働力不足を補うため、学生・生徒らが工場に動員されて労働に従事しました。学生たちは学校ごとで軍隊のように「学徒隊」を作り、純心高等女学校の場合はこれを「純女学徒隊」と呼ばれました。

純女学徒隊の生徒たちは、原爆が投下された日、大橋の兵器工場に動員されていました。

「校宝」動員学徒の作業服

現在、純心女子高等学校にて「校宝」として保管されている、純女学徒隊生徒の遺品である当時の作業服も展示しております。この機会にぜひご覧ください。

企画展示 長崎のビードロ展

【展示期間】 2020年5月27日(水)~6月30日(火)

「ビードロ」とは

ビードロとは、ポルトガル語でガラスを表す「vidro」に由来する呼称です。「長崎ビードロ」は、鼈甲細工や青貝細工と並び長崎初期の工芸品として知られています。

ガラスづくりの技術は、オランダ・中国から長崎に伝わり、長崎から日本の各地に広まって現在に至っています。ガラスは、当時、長崎が国際交流と文化の発展のかなめの地であったことを象徴するものでもあるのです。

今回の展示について

今回の展示では、かつて長崎で取引されたオランダ船持渡のガラス瓶や杯といった輸入品や、長崎で作られたガラスの数々、原爆被爆の大浦天主堂のステンドグラスの破片、近・現代のガラス工芸品など、およそ80点を展示しております。涼やかなガラス器の美と歴史をお楽しみください。

猫好き必見! 迫平陽子・作 猫の版画シリーズ

今回、展示室壁面には長崎市出身の版画家・迫平陽子(せこひら・ようこ)さんの猫の版画シリーズを展示しています。

迫平さんは聖母マリアや天使といったカトリックを題材にした作品で知られますが、猫やフクロウ、兎など、動物を描いた作品も多数制作されています。

今回の展示では、ご寄贈いただいた中から可愛らしい猫の版画12点を選びました。ガラス玉のようにきれいな目をした猫たちの愛らしい表情や仕草に癒されること間違いなし!長崎のビードロ展と併せてお楽しみください。