企画展示 新収蔵品と長崎のやきもの展
【展示期間】 2023年2月13日(月)~4月28日(金)
長崎の伝統工芸品としての陶磁器
古くから国内外の多くの人と物が行き交った長崎の各地では、様々な文化・思想・技術が融合し、ものづくりが発展してきました。「長崎の工芸品」というとガラス製品やべっ甲細工のイメージが先行しがちですが、陶磁器(やきもの)もまた長崎の伝統工芸品のひとつです。
今回は、三川内焼・亀山焼・現川焼・波佐見焼・長与焼(※復元)の5種に絞り展示しました。また、2018年に廃業・解体された料亭富貴楼で使用されていた卓袱料理用食器一式も公開しています。
今もなお国内外で賞美される長崎のやきものを、ぜひじっくりとご鑑賞ください。
新収蔵品・梶川清彦作品
壁面には長崎ゆかりの作家・梶川清彦氏の版画と油彩画を展示しています。
梶川氏は1933年長崎市生まれ。独学で油絵と版画を始め、長崎市役所に勤務する傍ら「日曜画家」として絵筆を握りました。1991年居留地をはじめとする長崎の風景を描いた自らの作品を絵葉書として出版する「絵はがき屋」の版元兼絵師として独立し、多数の作品を発表されました。2019年逝去。
展示作品11点の内10点は、梶川氏のご遺族よりご寄贈を受け、2022年度の新収蔵品として本学博物館に収蔵させていただくこととなりました。
やきものと併せて、長崎の風景を美しく切り取った作品の数々もこの機会にどうぞご覧ください。
主な展示資料
- 梶川清彦「長崎港暮色」《新収蔵品》
- 平戸焼染付花鳥図竹型蓋付水指《新収蔵品》
- 長崎亀山焼木下逸雲染付酒瓶
- 現川焼藻蛤絵片身替刷毛目向付
- 富貴楼使用卓袱料理用食器一式
企画展示 世界のクリスマス展
【展示期間】 2022年11月28日(月)~2023年1月16日(月)
カトリックの教会や家庭では、聖書に書かれたキリスト誕生の場面を模した「プレゼピオ」(presepio・イタリア語で「飼葉桶」の意味)を飾ることが慣習となっています。
今回の展示では、この「プレゼピオ」を中心としたクリスマス飾りや、長崎出身の版画家・迫平陽子氏が挿絵を手掛けたクリスマス絵本『星の降る夜に』の原画など75点の資料を展示しています。
世界18の国や地域のクリスマス飾り
「キリスト誕生の場面」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか。
イタリアをはじめとしたヨーロッパ風の造形は想像しやすいかも知れません。
では、ブラジルやメキシコといった中南米ではどんなものが作られていると思いますか? アジア、アフリカの国々ではどうでしょうか。
同じ場面を表現していても、人物の造形、登場する小物、使われている材質など、それぞれの土地の特徴が豊かに表れています。ぜひ一つずつじっくりと鑑賞してみてください。
2種類のイベントを開催します!
Instagramフォトコンテスト(応募期間:11/28~1/13 抽選日:1/16)
<参加方法>
①「世界のクリスマス展」の写真を撮影
②「#純心クリスマス2022」のタグをつけてInstagramに投稿
抽選日までに最も<いいね♡>がついた方と、抽選で4名の計5名の方に特別なプレゼントを差し上げます!
たくさんの投稿お待ちしています♪
※応募(投稿)は何回でもできますが、当選はお一人一回までとさせていただきます
※非公開アカウントからの投稿は無効とさせていただきます
作って飾ろう!オーナメント
ツリーのオーナメントに色を塗ったり柄を描いたり…あなただけの飾りを作ってツリーに飾ってください!
日時:火曜日を除くいつでも(博物館開館時間中)
場所:博物館
申込:不要です
企画展示 長崎を学問する-越中哲也先生回顧展
【展示期間】 2022年9月26日(月)~11月14日(月)
昨年、多くの人々に惜しまれながら逝去された越中哲也先生。早くも一周忌を迎えました。
戦後、長崎の郷土史家たちが集まって発展させた<長崎学>すなわち長崎の歴史や文化を学問することが、現在のように市民に親しまれるようになったのは、先生のご活躍があってこそと言っても過言ではないでしょう。
越中先生が収集しご寄贈くださった長崎の文物を鑑賞しながら、先生のご功績とお人柄を偲び、思い出を語り合っていただければ幸いです。
越中哲也先生と純心大学
越中先生は、1981年に当時の長崎市立博物館(当時)の館長を退任後、1983年から1996年まで純心女子短期大学英米文化科で教授を務められました。その後も非常勤講師・博物館顧問として、学芸員課程の学生の指導や市民向け公開講座での講演など、学内外での教育活動に広く力を尽くしていただきました。
博物館には786点もの貴重な資料をご寄贈いただき、これらの資料は「越中文庫」として収蔵されています。
主な展示資料
- 『玳瑁考』はじめ越中先生の著作
- 木下逸雲「扇面水墨人物」
- 長谷川雪香「松樹鶏図」
- 青貝細工花鳥文小箱
- 古伊万里松竹梅向付
企画展示 長崎の殉教展 ~信仰の証し人~
【展示期間】 2022年5月31日(火)~7月20日(水)
2022年は、西坂で殉教した日本26聖人が列聖されて160年、そして同じく西坂で多くのキリシタンが殉教した「元和の大殉教」から400年の年にあたります。
今回の展示では、禁教と弾圧の中、自らの意思で生命を捧げた日本のキリシタンや宣教師について、またこれらの日本の殉教が海外でどのように伝えられ、受け止められたかを、全53点の資料からご紹介いたします。
“殉教者”とは
自らの信仰を生きるために迫害を受け、無抵抗で生命を捧げた人を殉教者と呼びます。
キリストへの愛のため、天国における栄光のために甘んじて死を受け入れたこれらの人々を、教会は宣教の一過程における「犠牲者」ではなく「信仰の証人」(ラテン語でmartyr:「裁判での証人」を意味するギリシャ語martyrionに由来)として受け止め、その生き方に倣おうとしてきました。
主な展示資料
- 渡辺千尋「長崎情景~殉教の丘から~」
- 舟越保武「デッサン ルドビコ・イバラギ」
- 本田利光「中浦ジュリアン像」
- 『1619・20・21・22年度日本イエズス会年報』
- ガスパル様の墓印の松で作ったロザリオと十字架
企画展示 新収蔵品とアンティーク展
【展示期間】 2022年3月7日(月)~4月27日(水)
2021年度までに新たにご寄贈いただいた資料と、本学博物館が所蔵する古美術品等全80点を展示します。この内初公開となる資料は18点となっています。
新収蔵品「長崎刺繍 鯱掛袱紗」
刺繍の下に紙縒りや綿を入れて立体的に仕上げる中国刺繍の方法は、17世紀頃来舶した唐人によって伝えられたといいます。それをさらに発展させ、ビードロや銀細工を用いて装飾を施し、長崎の職人たちは豪華な「長崎刺繍」を作り上げていきました。
この掛袱紗は、築町の海産物商店でかつて初荷に掛けて使用されたもの。鱗やヒレが立体的に作られているほか、目はガラス、牙は銀でできています。
鯱(しゃち)とは想像上の海獣で、屋根に乗った“シャチホコ”が有名ですが、火事の際水を吐いて消してくれるという火除けのまじないの意味も持っています。
その他の主な展示資料
- <新収蔵品>山中清一郎「天主堂」
- <新収蔵品>歌川国芳「摂津国擣衣の玉川」
- <新収蔵品>本田弘制作“長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産” 長崎の教会模型
- 古伊万里耳付角瓶
- フィリグラーナ(ポルトガルの金銀細工)