企画展示 世界のクリスマス展
【展示期間】 2023年12月1日(金) ~ 2024年1月12日(金)
カトリックの教会や家庭では、聖書に書かれたキリストの誕生の場面を模した人形を飾る習慣があります。これらの人形は一般に「馬小屋」と呼ばれ、キリスト降誕を祝う日々に欠かせないものとなっています。
本学でも毎年クリスマスが近くなると、学内の様々な場所がこうしたクリスマス飾りで彩られます。中でも博物館では、世界中様々な地域の飾りを一堂に集めた「世界のクリスマス展」を毎年恒例の企画展示としています。
今回の展示では、新収蔵品3点を含む全62点のクリスマス飾りを展示します。
世界20か国のクリスマス飾り
「キリスト降誕」の場面といえば、馬小屋の中のイエス・マリア・ヨゼフの聖家族に三博士、羊飼い、牛とロバ…と、想像されますが、それぞれの人物にどんなイメージを抱くでしょうか。
世界中のあらゆる地域で、その土地の風土に根ざして信仰されているキリスト教。国や文化の違いによって、人形の着ているものや顔かたち、周囲の風景、時には登場する動物まで、それぞれ違う表現方法がなされています。
各地でのお祝いの様子を想像しながら、ぜひ楽しんでご覧いただければ幸いです。
イベントを開催します!
作って飾ろう!オーナメント
昨年のクリスマス展で好評をいただいたオーナメント作りを今年も開催!
木製のオーナメントに色を塗ったり柄を描いたり…あなただけの飾りを作ってツリーに飾りませんか?作ったオーナメントは持ち帰りもOK♪
画材(絵具・マーカー)は博物館でご用意していますので、手ぶらでご参加いただけます。
- 日時:開館時間中いつでも
- 場所:博物館
- 対象:どなたでも
- 申込:不要です
企画展示 塩月悠個展 みえるこえ、きこえるひと
【展示期間】 2023年10月10日(火)~11月18日(土)
2020年にも博物館で作品展を開催し大好評を得た塩月悠先生の個展を再び開催いたします。
塩月先生は今年で本学在職10年を迎えます。こども教育保育学科で学生への指導を行う傍ら画業を続け、数々の作品を発表してこられました。
今回の展示では、近年制作に取り組まれている「drip」および「land-abstract-scape」シリーズより新作・近作10点あまりを展示しています。この機会にぜひご覧ください。
塩月先生コメント
本展示の狙いは、近年取り組んでいる『drip』、『land abstract scape』シリーズの作品によって、タイトルにある「みえるこえ、きこえるひと」という、言葉では誤りとなる感覚や見えないものを表現する試みである。
拭う・垂らす・消すといった、制作行為の痕跡(プロセスの痕跡)を意図的に残すことや、自然が創り出す「現れ」そのものを提示することで、鑑賞者に目や心での「追制作」を積極的に誘発する狙いがある。
鑑賞者が空間そのものを体感できる展示を目指すとともに、「絵画とは何か」、「みること、えがくこととは何か」という問いを立ててみたい。
関連イベント情報
10月21日(土) 第46回 純心博物館講座「Freed Imagination」
ピアニスト・小國雅香氏によるピアノ演奏(即興演奏を含む)を聞き、作品を鑑賞します。目で見て・音で聴き・自由なこころで考える――新しい発見があるかも知れません。
後援:長崎県教育委員会/長崎市教育委員会、協力:公益財団法人十八親和ふるさと振興基金
イベント詳細はこちら
企画展示 被爆78年 純心と原爆-平和を祈る-
【展示期間】 2023年6月28日(水)~8月31日(木)
長崎に原爆が投下された1945年8月9日、当時の純心は「純心高等女学校」として現在も中学・高校が建つ浦上川のほとりに建っており、13歳~16歳の生徒たちが動員学徒として爆心地にほど近い大橋の三菱長崎造船所第三工場での労働に従事していました。
しかし、原爆により校舎は全焼、生徒・教職員合わせて214名の尊い命がその犠牲となりました。
純女学徒隊
戦中、動員学徒として兵器工場などで働いていた学生たちは、学校ごとに「学徒隊」や「報国隊」と呼ばれるグループを作って作業にあたっており、純心の生徒たちのグループを「純女学徒隊」といいました。
自宅や動員先の工場で被爆し、自らも傷つきながら人々を助け、祈りの内に亡くなった生徒たちの姿は現在も語り継がれています。
純心女子学園では、この「純女学徒隊」をはじめとする原爆被爆者のための慰霊の祈りを、毎年欠かさず行っています。
主な展示資料
- 小﨑侃「ナガサキ祈りの丘」シリーズ
- 明坂尚子「花あかり」
- 校宝 動員学徒の作業服
- 純女学徒隊・報国隊腕章
- 原爆瓦 ほか被爆資料

作者は純心女子高等学校卒業生の染織家(故人)。自身の被爆の体験を元に、かつて原爆で焼けた長崎の大地に生きる草木を染料として鎮魂の祈りを込めた作品を数多く制作されました。
企画展示 キリシタン禁制高札の撤去と近代化
【展示期間】 2023年5月17日(水)~6月17日(土)
キリシタン禁制高札 撤去の前後
今から150年前の1873(明治6)年、日本の各地に掲示されていた「キリシタン禁制の高札」が撤去されました。それまで“邪宗門”と呼ばれ厳しい取り締まりの対象であったキリスト教の信仰が、ついに認められた出来事でした。
信徒発見から浦上四番崩れ、その“旅”から帰郷したキリシタンが始めたカトリックの精神に基づく福祉活動の様子といった、高札撤去前後の浦上キリシタンの動向を紹介しています。
また、ド・ロ神父の指導の下、“旅”から帰った浦上キリシタン・岩永マキを中心に創始された「浦上十字会」の制服も今回初めて展示していますので、この機会にどうぞご覧ください。
近代化する居留地・長崎
1858(安政5)年、アメリカ・オランダ・ロシア・イギリス・フランスとの修好通商条約が締結されると、外国人専用の居留地が造成され、再び多くの外国人が行き交う町となった長崎。
明治という文明開化の激動の時代、欧米の風が流入し徐々に近代化する居留地・長崎の町の様子が垣間見える資料を展示しています。
主な展示資料
- 山下南風「東山手風景」ほか9点
- 信徒発見を知らせる「プティジャン司教書簡(エリア写本)」
- 浦上十字会制服
- 栗岡家画帖・芳名録
- 二枝鼈甲美術店製「ロシア人向けシガレットケース」
企画展示 新収蔵品と長崎のやきもの展
【展示期間】 2023年2月13日(月)~4月28日(金)
長崎の伝統工芸品としての陶磁器
古くから国内外の多くの人と物が行き交った長崎の各地では、様々な文化・思想・技術が融合し、ものづくりが発展してきました。「長崎の工芸品」というとガラス製品やべっ甲細工のイメージが先行しがちですが、陶磁器(やきもの)もまた長崎の伝統工芸品のひとつです。
今回は、三川内焼・亀山焼・現川焼・波佐見焼・長与焼(※復元)の5種に絞り展示しました。また、2018年に廃業・解体された料亭富貴楼で使用されていた卓袱料理用食器一式も公開しています。
今もなお国内外で賞美される長崎のやきものを、ぜひじっくりとご鑑賞ください。
新収蔵品・梶川清彦作品
壁面には長崎ゆかりの作家・梶川清彦氏の版画と油彩画を展示しています。
梶川氏は1933年長崎市生まれ。独学で油絵と版画を始め、長崎市役所に勤務する傍ら「日曜画家」として絵筆を握りました。1991年居留地をはじめとする長崎の風景を描いた自らの作品を絵葉書として出版する「絵はがき屋」の版元兼絵師として独立し、多数の作品を発表されました。2019年逝去。
展示作品11点の内10点は、梶川氏のご遺族よりご寄贈を受け、2022年度の新収蔵品として本学博物館に収蔵させていただくこととなりました。
やきものと併せて、長崎の風景を美しく切り取った作品の数々もこの機会にどうぞご覧ください。
主な展示資料
- 梶川清彦「長崎港暮色」《新収蔵品》
- 平戸焼染付花鳥図竹型蓋付水指《新収蔵品》
- 長崎亀山焼木下逸雲染付酒瓶
- 現川焼藻蛤絵片身替刷毛目向付
- 富貴楼使用卓袱料理用食器一式
企画展示 世界のクリスマス展
【展示期間】 2022年11月28日(月)~2023年1月16日(月)
カトリックの教会や家庭では、聖書に書かれたキリスト誕生の場面を模した「プレゼピオ」(presepio・イタリア語で「飼葉桶」の意味)を飾ることが慣習となっています。
今回の展示では、この「プレゼピオ」を中心としたクリスマス飾りや、長崎出身の版画家・迫平陽子氏が挿絵を手掛けたクリスマス絵本『星の降る夜に』の原画など75点の資料を展示しています。
世界18の国や地域のクリスマス飾り
「キリスト誕生の場面」と聞いて、どんなイメージを持つでしょうか。
イタリアをはじめとしたヨーロッパ風の造形は想像しやすいかも知れません。
では、ブラジルやメキシコといった中南米ではどんなものが作られていると思いますか? アジア、アフリカの国々ではどうでしょうか。
同じ場面を表現していても、人物の造形、登場する小物、使われている材質など、それぞれの土地の特徴が豊かに表れています。ぜひ一つずつじっくりと鑑賞してみてください。
2種類のイベントを開催します!
Instagramフォトコンテスト(応募期間:11/28~1/13 抽選日:1/16)
<参加方法>
①「世界のクリスマス展」の写真を撮影
②「#純心クリスマス2022」のタグをつけてInstagramに投稿
抽選日までに最も<いいね♡>がついた方と、抽選で4名の計5名の方に特別なプレゼントを差し上げます!
たくさんの投稿お待ちしています♪
※応募(投稿)は何回でもできますが、当選はお一人一回までとさせていただきます
※非公開アカウントからの投稿は無効とさせていただきます
作って飾ろう!オーナメント
ツリーのオーナメントに色を塗ったり柄を描いたり…あなただけの飾りを作ってツリーに飾ってください!
日時:火曜日を除くいつでも(博物館開館時間中)
場所:博物館
申込:不要です
企画展示 長崎を学問する-越中哲也先生回顧展
【展示期間】 2022年9月26日(月)~11月14日(月)
昨年、多くの人々に惜しまれながら逝去された越中哲也先生。早くも一周忌を迎えました。
戦後、長崎の郷土史家たちが集まって発展させた<長崎学>すなわち長崎の歴史や文化を学問することが、現在のように市民に親しまれるようになったのは、先生のご活躍があってこそと言っても過言ではないでしょう。
越中先生が収集しご寄贈くださった長崎の文物を鑑賞しながら、先生のご功績とお人柄を偲び、思い出を語り合っていただければ幸いです。
越中哲也先生と純心大学
越中先生は、1981年に当時の長崎市立博物館(当時)の館長を退任後、1983年から1996年まで純心女子短期大学英米文化科で教授を務められました。その後も非常勤講師・博物館顧問として、学芸員課程の学生の指導や市民向け公開講座での講演など、学内外での教育活動に広く力を尽くしていただきました。
博物館には786点もの貴重な資料をご寄贈いただき、これらの資料は「越中文庫」として収蔵されています。
主な展示資料
- 『玳瑁考』はじめ越中先生の著作
- 木下逸雲「扇面水墨人物」
- 長谷川雪香「松樹鶏図」
- 青貝細工花鳥文小箱
- 古伊万里松竹梅向付
企画展示 長崎の殉教展 ~信仰の証し人~
【展示期間】 2022年5月31日(火)~7月20日(水)
2022年は、西坂で殉教した日本26聖人が列聖されて160年、そして同じく西坂で多くのキリシタンが殉教した「元和の大殉教」から400年の年にあたります。
今回の展示では、禁教と弾圧の中、自らの意思で生命を捧げた日本のキリシタンや宣教師について、またこれらの日本の殉教が海外でどのように伝えられ、受け止められたかを、全53点の資料からご紹介いたします。
“殉教者”とは
自らの信仰を生きるために迫害を受け、無抵抗で生命を捧げた人を殉教者と呼びます。
キリストへの愛のため、天国における栄光のために甘んじて死を受け入れたこれらの人々を、教会は宣教の一過程における「犠牲者」ではなく「信仰の証人」(ラテン語でmartyr:「裁判での証人」を意味するギリシャ語martyrionに由来)として受け止め、その生き方に倣おうとしてきました。
主な展示資料
- 渡辺千尋「長崎情景~殉教の丘から~」
- 舟越保武「デッサン ルドビコ・イバラギ」
- 本田利光「中浦ジュリアン像」
- 『1619・20・21・22年度日本イエズス会年報』
- ガスパル様の墓印の松で作ったロザリオと十字架
企画展示 新収蔵品とアンティーク展
【展示期間】 2022年3月7日(月)~4月27日(水)
2021年度までに新たにご寄贈いただいた資料と、本学博物館が所蔵する古美術品等全80点を展示します。この内初公開となる資料は18点となっています。
新収蔵品「長崎刺繍 鯱掛袱紗」
刺繍の下に紙縒りや綿を入れて立体的に仕上げる中国刺繍の方法は、17世紀頃来舶した唐人によって伝えられたといいます。それをさらに発展させ、ビードロや銀細工を用いて装飾を施し、長崎の職人たちは豪華な「長崎刺繍」を作り上げていきました。
この掛袱紗は、築町の海産物商店でかつて初荷に掛けて使用されたもの。鱗やヒレが立体的に作られているほか、目はガラス、牙は銀でできています。
鯱(しゃち)とは想像上の海獣で、屋根に乗った“シャチホコ”が有名ですが、火事の際水を吐いて消してくれるという火除けのまじないの意味も持っています。
その他の主な展示資料
- <新収蔵品>山中清一郎「天主堂」
- <新収蔵品>歌川国芳「摂津国擣衣の玉川」
- <新収蔵品>本田弘制作“長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産” 長崎の教会模型
- 古伊万里耳付角瓶
- フィリグラーナ(ポルトガルの金銀細工)