2019.09.07医療・福祉連携センター

「地域包括支援実習~SUMMER CAMP 2019 in HIRADO~」を修了しました

8月30日(金)から9月1日(日)まで、「SUMMER CAMP 2019 in HIRADO」が平戸市において開催されましたが、本学からは潮谷有二人文学部長(センター長)、吉本知江子講師他3人の教員と地域包括支援学科の学生7人の計12人が参加しました。本キャンプも五島セミナー同様、本年度から「地域包括支援実習」として単位化され、実習授業の1つとして実施されております。なお、参加者の中には、長崎大学医学部生のみならず、初期研修生も多く含まれており、講義の内容も地域住民の期待に応える医師や病院や日本や世界で地域の医療に関わっておられる先生方の体験などが多く組まれていました。学生たちは地域医療に志を高くもち魅力的なスーパードクターとして活躍されておられる先生方のお話しに目を輝かせて聞き入り、地域医療に関する関心を高めることができました。また、ワールドカフェやワークショップを通じて、医療や福祉などさまざまな分野の方々と交流を深めながら意見を交換することで、多職種連携の重要さを実践的に学ぶこともできました。

さらに、地域体験実習では、少子高齢化が進む中で地域振興のために先駆的な交流・体験学習やイベントを実施し、中央に発信しておられる地元の方々の取り組みを拝聴したり、郷土料理づくりに参加したりして、地域の中での人と人のつながりを体験することができました。

今回のキャンプで学んだことは、五島セミナー同様、医療・福祉連携センターが定例的に開催している事業企画委員会において、平戸キャンプでの成果として発表することにしております。

なお、講義の内容や学生たちの学びの様子は、既に本センターFACEBOOKに掲載しておりますのでご参照ください。

SUMMER CAMP 2019 in HIRADO プログラム

第1日目
8月30日(金)
11:30~ オリエンテーション

挨拶
・平戸市長 黒田成彦 先生
・長崎県医療人材対策室長 石田智久 先生

在宅医療ショートレクチュア
・長崎大学病院へき地病院再生支援・教育機構
准教授 中桶了太 先生

13:00~ 地域医療実習(訪問実習)
柿添病院、生月病院、平戸市民病院

16:30~ シンポジウムⅠ「地域でささえる 地域がささえる」
講師
・株式会社メディカルネットワーク取締役 戸村孝章 先生
・医療法人社団医仁会ふくやま病院 理事長 譜久山 剛 先生
・佐々町役場住民福祉課 課長補佐 江田佳子 先生

第2日目
8月31日(土)
9:00~ 講義「応援しよう! 有機農業」
講師
・MOA自然農法文化事業団 普及員 今村安貴 先生地域体験実習(郷土料理づくり)
講師
・根獅子集落機能再編協議会13:00~ シンポジウムⅡ「日本と世界のへき地医療」
講師
・医療法人SHIODA塩田病院総合診療科 部長 青木信也 先生
・長崎大学病院熱研内科 医師/NPO法人TICO 杉本尊史 先生

14:30~ ワールドカフェ「地域と健康について話してみよう」

16:30~ 地域医療講演会「離島医療はおもろいで!~ 仲間づくりと仕組みづくり ~」
講師
・隠岐広域連合立隠岐島前病院 院長 白石吉彦 先生

第3日目
9月1日(日)
9:00~
ワークショップ「地域で健康に長くくらすためには?」

ショートレクチュアⅠ「健康なまちづくりを求めて 重要文化的景観による地域づくり」
・根獅子集落機能再編協議会 事務局長 川上茂次 先生

グループワークⅠ

ショートレクチュアⅡ「平戸市民病院のリハビリの活動紹介」
・国民健康保険 平戸市民病院 理学療法士 村山謙治 先生

グループワークⅡ

11:45~ グループ別発表・質疑応答

12:15~ まとめ・閉会の挨拶

参加学生の感想

  • 地域包括支援学科2年 清原千聖

8月30日から9月1日にかけて、2泊3日の平戸キャンプに参加しました。平戸キャンプでは、地域で働くことの大切さや楽しさ、医療と福祉の連携の重要さについて学ぶことができました。また、勉強するだけでなく、美味しい食事や地域体験などを通して、沢山の平戸の良さを知ることも出来ました。そして、長崎大学の医学生の皆さんと話し合いをしたり、講義をしてくださった先生方とお話をさせて頂く事で、様々な分野の方々と交流を深めることも出来ました。平戸キャンプは、沢山の学びや発見を得る事ができ、とても有意義な2泊3日を過ごせたと感じました。

  • 地域包括支援学科2年 樽元涼音

今回の実習では、平戸の土地で訪問介護の現場を見せてもらえるだけでなく、初期研修生・医学生の方と共に意見を交換し合えるという、私にとって未知の経験となりました。地域医療実習では少人数で、初対面の人しかいない状況に初めは戸惑いましたが、担当の方から平戸巡りや平戸の人たちのお話を聞かせていただいたことで楽しく訪問することができました。また講演会やシンポジウムでは、普段は知ることのできないリアルな医療の現場の人との関わり方や、海外での取り組みについても知ることができ、少しだけ考え方の幅が広がったように感じます。
最後に行われたワークショップでは、私以外が医学生や初期研修生だったからか知らず知らずのうちに医療系の話題に引っ張られている場面があり、専門分野を持つ人の中で少数派であるということが、こんなにも流されやすく難しいことなのかと気づくことができました。この実習で、視野を広げること、多方面へのコミュニティを持つことなど、今からできることや将来的なことでの課題が少し見えたので、今後の生活に生かしていきたいと思います。

  • 地域包括支援学科2年 濱里未来

現役の医師の方による講演が多く、実際に行われている地域医療や、現状、それまでの経緯などについてのお話しを聞くことのできる貴重な機会でした。
多くの分野の方々と意見を交換し合う際には、専門用語を使わない、他分野を勉強している方も理解しやすいような意見を出すことが難しく、多職種連携の難しさについて学ぶことができました。しかし同時に様々な意見を聞くことで私自身より多くの視点を持つことが出来たと思います。

 

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