2023.09.05地域包括支援学科

ゼミ活動:松永ゼミ/長崎大学教育学部・小西ゼミとの交流-子どもの幸福について考える-

当ゼミは、所属する学生たちが一つのチームとして、役割を分担し、協力し合いながら児童福祉分野の研究に取り組んでいます。そして、今回、長崎大学教育学部小西先生と保育士や教員を目指す3、4年生の方々と交流を通じて、新たな学びを深める貴重な経験ができました。

ゼミ交流及び松永ゼミでの研究内容

ゼミ交流の一環として、長崎大学の4年生から作成中の卒業論文についての説明を受けました。3年生の当ゼミ生にとっては大変興味深い内容で、真剣に聞き入っていました。

また同様に、当ゼミ生は現在進行中の研究についての中間報告を行いました。内容は、「子どもの幸福度と教育や育児との関連性」について、研究計画の立案からの現在までの過程と今後の展望について。このテーマは、児童分野すべての専門職に関わる重要な課題であり、社会に対しても今後ますます必要となると考え、ゼミ生が設定したものです。

このテーマをもとに、これまでの調査手法を参照しつつ、データを収集し、子どもの幸福度と教育や育児との関連性を把握しようとしています。また、どのような教育や養育が子どもの幸福度に重要な影響を及ぼすのかを示す指標作りにも、みんなで一生懸命に取り組みました。幸福を定量化することは難しく、その概念の整理も容易ではありませんが、学生たちは自己主導的に問題を設定し、挑戦的に研究を進めています。

これからも研究作業は続きますが、意欲的に取り組むとともに、チームの協働性とコミュニケーション能力を向上させ、何よりも楽しみながら活動を行っていくことを期待しています。

最後に改めまして、多くのご助言をいただき、ご協力くださった長崎大学・小西先生とゼミ生の皆様をはじめ、お力添えをいただきました教職員の皆様方に、心より深く感謝申し上げます。

ゼミ担当 松永

学生の感想

  • 今回初めて他大学の方に発表するということで、自分たちで気づかなかったことを指摘いいただき、とても良い経験になった。反省点として、ゼミの仲間とテーマについて分担して発表原稿やパワーポイントを作成したためバラつきがあったり、聞き手の聞きやすさを配慮する部分が怠っていたと思った。それに加え、人前で話す事に抵抗があり緊張していたため、早口になってしまった部分もあったがとても良い経験となった。プレゼンテーション資料に関しては、スクリーンに映すと、思っていたより見えにくい部分が見られたため、文章を増やすのではなく図や表を増やして見る側が情報を得やすいプレゼンテーションをできるようにしたいと思った。また、発表後の質問では、全員が答えることができず一人に片寄ってしまっていたため全員が答えられるように質問を予測すること、自分が担当した部分以外も理解しておくことが大切だと思った。最初の時点からもっと話し合いをできていたらもっと良いものをつくれていたのではないかと感じたので、つぎの活動での課題にしてより良いものを作っていきたいと考える。(佐藤涼夏)
  • まだ途中経過の内容ではあったが、私たちの今までの研究内容を人前で発表し、質問をいただき、改善すべき点を考えられるとても良い機会になった。他者の意見を聞くことで、さらに深く掘らなければならない内容など様々な気づきが出た。研究に関する質問対応も考えたり、質問内容に関する質問やご指摘もいただいたりして、様々な点での改善点を見つけることができ、とてもいい機会になった。(大町心雪)
  • 幸福の定義について調べていると、アリストテレスや産業革命以降のベンサム、ジョン・スチュアート・ミル、アランなどさまざまな人物たちが幸福について述べていることを知った。時代の背景によって幸福観が変化していることがわかり、その時代の背景を知ることで、よりその当時の幸福に対する考え方を理解することができるのではないかと感じた。また、OECDにおける幸福の定義や内閣府による調査、または、論文などからの情報など、今回の研究で調べて初めて知ることも多くあったため、いい経験になった。実際に発表をしてみて、質問に対して1人の人だけに答えさせてしまったことや自分の担当箇所だけしか理解できていなかったりなど反省点も多くあった。それらの反省を活かして今後のゼミの活動や卒論に取り組んでいこうと思う。(福丸美結)