2022.07.11地域包括支援学科

「相談援助演習Ⅳ」で外部講師(長崎市川平町自治会長)による授業を行いました(2022/6/1)

6月1日(水)、地域包括支援学科の科目「相談援助演習Ⅳ」において、長崎市川平町自治会長の尾﨑 恒夫様に、「地域を共に支え共に生きるということ」というテーマで講義をしていただきました。

川平町は、斜面地が多いという地理的課題があるものの、自治会が社会福祉法人 青空会と連携して共に地域活動を行っていること、自治会活動が活発であること、防災意識が高いこと等、多くの川平町の強みがあることを教えていただきました。

また、自治会ふれあいサロンの開催や、介護者の話の傾聴、敬老会やサロンへの誘い出し、ケアマネジャーや地域包括支援センターとの連携等、介護施設の不足や介護サービスでは補えない部分は自治会で協力して支えていることが分かりました。
さらに、自治会内で地域住民が関わった実際の事例についても紹介していただき、自治会が地域の支え合いや地域活性化に果たす役割が非常に大きいことを学びました。

講義後は質疑応答の時間を設け、学生達はフィールドワークを体験した感想を伝えたり、社会福祉法人 青空会と自治会の連携について尋ね、尾﨑様からは一つひとつの質問に丁寧にお答えいただきました。学生達には、今回の貴重なお話をこれからの実習や将来に繋げてほしいと思います。

授業の様子

学生の感想

  • 川平町では高齢化率が高く、一人暮らし高齢者が増加していることから、独居の人達の状況を把握していたり、ふれあいサロンや公民館講座などの活動を積極的に行っていた。また、長崎大水害で大きな被害に遭ったことから、毎年慰霊祭を催しており、住民の防災意識の向上に繋がったり、土砂災害や崖崩れの危険度を分かりやすく表示した川平町独自の防災マップを作成して災害が起こってもすぐに避難できるような取組を行っていた。私はこのように地域に合わせた活動を行っていくことで、住民が暮らしやすいと感じる地域をつくっていくことができるのではないかと考える。さらに、そのような活動を推進していくためには、住民一人ひとりが、地域に関心を持つことが重要であると考える。住民が地域に関心を持つことができるように、様々な方法で働きかけ、一人ひとりが当事者意識を持って地域の課題に取り組んでいくことが必要ではないかと感じた(3年生)。
  • 地域の方だからこそ分かる地域の強みや特徴、地域の課題などの詳しい情報を知ることができた。その中でもリサイクル推進員の活動が印象に残り、地域の中でゴミに関する困り事を抱えている人が多くいるということが理解できた。また、川平町のそれぞれの自治会が自治会同士や、社会福祉法人 青空会や地域住民と連携して、様々な活動を行っていて、とても活発に活動を行っているという印象を受けた。このことから、川平町の方々は互助や共助の意識が高く、地域で共に支え合いながら生活している人々が多いのではないかと考え、地域で共に支え合うということが改めて重要だと考えることができた(3年生)。
  • 今回、講話を聞いて、自治会の活動が活発であるほど地域の課題も見つかりやすく、早期発見・早期解決につながることを私は学んだ。また、自治会長さんや地域住民だけでなく、市役所職員さんや施設の方とも積極的に関わることで、より地域の強みを活かした支援ができるのかなと感じた。そして、何より自治会長さんがお元気で活発に動いているからこそ、川平町は地域住民に寄り添った自治会になっていると私は考えた。そして、その自治会の活動や地域のイベントに私たちが興味を持って積極的に参加することも地域と共に支え共に生きるということにつながると考えた(4年生)。

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