2023.06.16ニュース

心理教育相談センター講演会「会話がなぜ人をいやすのか~語り聴くことの意味と意義~」を開催しました(2023/6/3)

心理教育相談センターでは、6月3日(土)に、第21回 長崎純心大学 心理教育相談センター講演会「会話がなぜ人をいやすのか~語り聴くことの意味と意義~」を開催しました。4年ぶりに対面での実施となりましたが、学生や現場の対人援助職(公認心理師・臨床心理士・介護福祉士・社会福祉士・看護師、相談支援従事者等)だけでなく、本学学生の保護者の方々など、幅広い地域のみなさま方のご参加があり、本学スタッフと合わせると100名ほどとなりました。

講演では、立命館大学総合心理学部 教授の森岡正芳先生より、対人援助における会話の根本的な位置づけについて、カウンセリングをはじめとする対人援助場面におけるエピソードを用いながら、個々の参加者へ語りかけるようにお話いただきました。

講演終了後には、フロアからの質問に大変丁寧にお答えいただきました。特に学部生より質問があったことには森岡先生も驚いておられ、ご講演の中でも話題とされた「驚くスキル」を目の当たりにすることができ、一体感のあるとても和やかな場が生じました。

参加者の感想

以下に事後アンケートにおいて、ホームページへの掲載をご了解いただいたご感想の一部をご紹介します。

  • 今回のご講演では、深く意識したことのなかった会話の作り、対する相手との間に流れる時間についても立ち返り味わうような時間となりました。知識の地図を持ちながらも、目の前のクライエントを大切に見ることを大切にしたいと思います(20代)。
  • 「会話」の持つさまざまな意味を知ることができ、今後、私自身が行う誰かとの会話に新たな視点を持つことができると感じた。クライエントや相手となる人が自身のことを語り出すのは「しんどい」行為だと講演会中にご発言があり、初心にかえる気持ちとなりました(20代)。
  • 専門的なお話の中に、「苦労しながら一緒に生きていく」とか、人間としても深い話を聞かせていただけたと感じました。「会話はつねにあたらしい」、「会話は小さな創造である」など、日常生活の中の会話の価値に目が開かされました(30代)。
  • 専門家として何かせねばという気持ちの先走りや時間的な焦りから、形だけの会話になってしまっていないかと振り返る機会となりました。一回かぎりの発話に感心を持って応答することが大事だと改めて感じることができました(30代)。
  • 病院の看護師をしています。患者さんやその家族、スタッフの話を聞く事が多く、どうすれば話す事で相手が少しでもいい方向にむかえるかと思い、今回参加させていただきました。今までも相手の話を受け止めようとしてはいましたが、自分の地図で話を進めようとしていたり、自分の知識で相手の話をつなげようとしていたのではないかと反省しました。これからは、関係レベルを大切にし、どのチャンネルを組み合わせて使うかを探りながら会話していこうと思いました(50代)。
  • 私は鬱の治療を8年続けて居ますが今だに自分が何故…から抜け出せず少しでも気持ちを分かって頂ければと参加しましたが教授の姿 話し方で苦しくなり泣いている自分がまた分からず…しかし話す事が出来ずしまい込んでいる私は少しずつ話せたらって思いました。環境 空間すごく大事ですね。先生に会えた事に感謝です。ありがとうございました(50代)。

改めましてご参加いただいたみなさま、多くの貴重なご意見をお寄せいただいたみなさま方へ感謝申し上げます。今後も地域のみなさま方のご要望に沿えるような講演会を企画して参りたいと思っております。引き続き、どうぞよろしくお願い致します。

[イベント]第21回心理教育相談センター講演会「会話がなぜ人をいやすのか ~語りきくことの意味と意義~