鹿山 誉史

医療機関で働くソーシャルワーカーを医療ソーシャルワーカー(MSW:Medical Social Worker)と言います。私が関心を持っていることは、MSWが病院という組織の中で、「患者に寄り添うこと」を実践できるかについてです。特に今日の保険医療機関を取り巻く状況として、「入院期間の短縮化」や「保険医療機関の機能分化」が進められています。そのような環境で人に寄り添うこと、向き合うことは簡単なことではありません。

現在日本は団塊の世代が後期高齢者となる時代に突入しました。そのような時代背景の中、私は病気を抱え不安なまま入院生活を送る患者さんを目の当たりにしてきました。その時私はMSWがどのように患者さんと向き合い、寄り添うことができるのか、自問自答する日々でした。今振り返ると、患者さんに対して何ができたのか、患者さんに何かできることはなかったのかなど、そのようなことばかり考えていたかもしれません。そのような思いが私の研究の出発点です。

MSWが「クライエントに寄り添うこと」とはどのような実践であるのか、研究・教育実践を通して考えていきたいと思います。


基本情報

職位・所属
助教
人文学部 福祉・心理学科/地域包括支援学科
学位
学士[長崎純心大学 2016年3月]
専門分野
医療ソーシャルワーク、ソーシャルワーク、社会福祉
研究テーマ
医療ソーシャルワーカーの制度・政策に関する研究
医療ソーシャルワーカーの業務指針に関する研究
医療ソーシャルワーカーと組織の関係に関する研究

担当科目

学部

  • ソーシャルワークの基盤と専門職Ⅰ
  • ソーシャルワーク実習指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ
  • ソーシャルワーク演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅳ・Ⅴ
  • ソーシャルワーク実習Ⅰ・Ⅱ
  • 地域包括支援論A・B
  • 地域包括支援実習指導Ⅰ・Ⅱ
  • 社会福祉士国家試験対策講座

主な研究業績

年月 著書・学術論文名他 掲載誌名又は学会名
2025年 医療ソーシャルワーカーの制度・政策等の歴史的変遷に見る研究動向と展望―医療ソーシャルワーカーに関する先行研究レビューを通して―(共著) 純心人文研究 第31号
2025年 医療ソーシャルワークを取り巻く制度・政策の展開に関する研究-医療ソーシャルワーカー業務指針と診療報酬の比較分析を通して- 純心現代福祉研究 第29号

社会における活動

  • 長崎市介護保険認定審査委員(2020年4月~)
  • 長崎県社会福祉士会 基礎研修 講師
  • 純心学園 同窓会 理事

所属学会

  • 日本社会福祉学会
  • 日本ソーシャルワーク学会
  • 日本保健医療社会福祉学会
  • 日本医療ソーシャルワーカー協会